投資信託についてその3【ETF上場投資信託の概要・メリット・デメリット】

投資信託

この記事ではETF(上場投資信託)についての概要、メリット、デメリットについて書いていきます。

ETF(上場投資信託)とは?

Exchange Traded Fundの略称で投資信託の一種です。上場投資信託とも呼ばれているように証券市場に上場してる為、株式と同じように証券会社を通しリアルタイムで売買をする事が出来ます。

また特定の指数に連動することを目指す運用方法です。

特定の指数とは?
日経平均株価、東証株価指数(TOPIX)、S&P500、NYダウ等。

ETFには下記の2つの価格があります。

❶基準価格
❷市場価格

❶基準価格とは?
投資信託そのものの値段です。投資家から集めてきた資金を口数で割ることで計算できます。

❷市場価格とは?
証券市場で売買する時の値段です。

メリットは?
・証券市場で売買が出来るため、流動性が高い。
・特定の指数に連動することを目指す運用方法の為、一度にたくさんのものに分散投資をしていることになる。
・投資信託に比べて運用費用が安い。
・償還までの期間が長め、無期限に設定されている為、長期の運用に向いている。
・上場の際、審査を合格しているのである程度の透明性がある。
・特別分配金(元本を切り崩して配当する)がない。

分配金の内容ついてはこちらの記事をご確認ください。

デメリットは?
・分配金の自動再投資が出来ない。
・短期間で大きな利益をつくるのは向いていない。
・人気が無いETFを購入してしまった場合、購入したいという人が少なく、市場で売却する際に思うような価格で売れない可能性がある。

メリット、デメリットの内容についてもう少し解説します。

メリットの解説

証券市場で売買が出来るとは何か?
投資信託は本来、売却時には信託財産留保額という手数料を支払い。契約元で売却の手続きをする必要がありますが、市場に上場している事で別の投資家に売却する事ができます。

特定の指数に連動し分散投資の効果があるとは?
例えば日経平均株価の指数に連動したETFに投資していた場合、東証一部に上場している225社の会社すべてに投資をしている事になりますので、そのうち1つの会社の業績が悪化したとしても大きな損失を被る事がありません。

株式投資のように一つの会社に投資をしていた場合、その会社の業績悪化や不祥事などがあると大きな損失を被る可能性があります。

償還期限が長め、無期限に設定させているメリットとは?
投資信託では償還期限というものが決まっています。

例えば投資信託を5年間運用したい場合、5年後に償還の投資信託を買ってはいけません。
自分で売却するタイミングを逃してしまうからです。もちろん償還日まで絶対持ち続けるんだという人は特に問題ありません。

償還日が近づいてくると投資家は「値段がこれ以上下がる前に売ってしまおう」などの理由で投資信託を売ろうとする動きが出てきます。

そうなると 運用元から資金がどんどんと出て行ってしまい、 投資信託を運用する為の資金が無くなり、繰上償還をしてしまう可能性があります。

繰上償還されてしまうと予定していた分配金を受け取れなくなり自分の運用計画通りの利益が得られなくなります。

繰上償還とは?
あらかじめ決まっていた期限よりも前に投資信託の運用が終了すること。

上場の際、審査を合格している?
市場に上場するためには厳しい審査が行われますので審査を通過したという事は最低限の安全性や透明性はあると考えます。下記は上場基準の参考例です。

上場制度 | 日本取引所グループ
日本取引所グループは、東京証券取引所、大阪取引所、東京商品取引所等を運営する取引所グループです。

デメリットの解説

分配金の自動再投資が出来ないという事について何がデメリットなのか?
分配金が配られる度に税金が発生してしまい利益の20.315%が掛かってしまいます。また、利益分を再投資したい場合はその都度自分で手続きが必要となります。

短期間で大きな利益は見込めない?
特定の指数に連動することを目指すETFでは平均値をとるものと考えて良いと思います。

そもそもETFは長期運用で安定的に配当金を得る運用がよいと考えます。短期間で大きな利益を得たいのであれば株式投資や他の投資を検討した方が良いでしょう。

人気が無いETFを購入してしまった場合、
ETF本来のメリットである流動性が失われてしまいます。例えば基準価格(本来の価格)は1万円なのに市場には5千円なら買いたいという人しかいない状況です。売りたいのに安い価格でしか売る事が出来ないという事です。

今回は以上となります、お疲れ様でした。

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