投資信託についてその2【投資信託の利回り、分配金】

投資信託

この記事では投資信託の本当の利回り、分配金について説明していきます。

いきなりですが、投資信託の本当の利回りを計算できますか? 窓口で説明される利回りと本当の利回りは異なる場合があります。

分からずに購入すると思わぬ損失を出してしまう事もありますので仕組みを知り、良い商品に投資できるようにしましょう。下記の具体例で説明していきます。

投資信託の利回りについて

今回は分かりやすいよう手数料などの費用は省いて説明いたします。

投資信託の基準価格 10,000円
分配金支払い年1回 700円 の場合

年間利回りの計算方法は下記のとおり

分配金÷基準価格×100

700円÷10,000×100=7%と計算できます。

これが窓口で説明される利回りです。

※基準価格とは投資信託の値段の事です。では実際の利回りとはなんでしょうか?

投資信託というのは基準価格も変動しますので過去の価格に注目します。上記と同じ条件で前年とくらべ現在の価格が下がっていた場合の計算を見ていきます。

去年の投資信託の基準価格 11,000円
現在の投資信託の基準価格 10,000円
分配金支払い年1回 700円の場合
(現在の投資信託の基準価格-去年の投資信託の基準価格+分配金)÷現在の投資信託の基準価格×100

年間利回りの計算方法は上記のとおり

(10,000円-11,000円+700円)÷10,000×100=▲3%

年間利回りは▲3%と計算できました。

つまり分配金が700円出たとしても投資信託自体の値段が1,000円下がってしまったことでトータルでは年間の利回りがマイナスとなっています。

このように過去の投資信託の値段(基準価格)をしっかりと確認しないと本当の利回りが見えません。

実際に人気ランキングにある商品で年の利回りが10%の商品として宣伝されているものが実際に計算してみるとマイナスの利回りだったなどもあります。悲しい現実です・・・

分配金について

分配金とは投資信託を保有している投資家へ支払われる金額の事で、「普通分配金」と「特別分配金」の2種類があります。

分配金の支払い頻度は年に1回、半年に1回、四半期(3カ月に1回)、毎月1回などの種類があり、分配金無しというのもあります。分配金なしの場合は利益を再投資して運用をしていきます。

ここで注目していただきたいものは特別分配金についてですが2つの違いから説明していきます。

普通分配金とは?
投資信託から得た収益を投資家に支払うもので課税対象となります。

特別分配金とは?
元本払戻金とも呼ばれ元本から取り崩して投資家へ支払うもので運用から得た収益ではないので課税対象とはなりません。

つまり特別分配金とは運用して利益が出たわけではないのに皆さんが投資した元本をきりくずして分配金という名前で支払うのです。

そんな馬鹿な話が!?あるのです。具体例を見てみましょう。

仮に投資信託を10,000円で購入したとします。金額はかわらず1年間保有し分配金が700円もらえました。これが特別分配金だった場合をみてみます。

・投資信託の基準価格 10,000円で購入
・特別分配金 700円の場合

投資したみなさんが特別分配金 700円を受け取った結果下記のような状態になります。

・投資信託の基準価格 9,300円(10,000円-700円)

ということは700円儲けたのではなく、単に投資した10,000円から700円を返してもらっただけとういう事になります。

これを知らないと何年も運用して毎月配当を受け取っていたのにいざ解約してみると元本が減り損をしている可能性があるのです。

もう何がしたいのか分からないとういう感じですね。

上記の例では分配金のみで説明をしましたが、本来であればここに運用中にかかる手数料や購入時の手数料、売却時の手数料もかかってきますので注意が必要です。

正しい知識を身につけて悪い商品を購入してしまわないように自分で計算出来るようになりましょう。理解できないものに手を出してはいけません。

今回は以上となります。お疲れさまでした。

タイトルとURLをコピーしました