- 株式投資をはじめたいけど、何から勉強すればいいか分からない
- いろんなサイトを見たけど、言葉の意味がよく分からない
- 計算方法が分からない
こんな疑問にお答えします。
この記事では、株式投資の基礎となる言葉や計算方法について、やさしく解説します。
この記事を読むと、株式投資の基礎知識が身に付き、株式投資をより深く理解できるようになります。
用語の説明と計算式
株価とは株式の相場の価格
- PER×EPS
- PBR×BPS
- 一株あたり配当÷配当利回り
株券の値段のこと。枠の中は計算式です。
計算式が複数あることから分かるように、株価はいろんな指標との繋がりがあります。
言葉の意味については、下のほうで詳しく説明します。
時価総額とは企業の規模(大きさ)を表すもの
- 株価×発行済み株式数
- 純利益×PER
PERとは株価と利益を比べて、割安性を判断するもの
PER(ピーイーアール)は「Price Earnings Ratio」の略称です。日本語では、「株価収益率」と言います。
会社の利益と株価を比較して、割安性(お買い得なの?)を測る指標のこと。また、投資家の期待収益率でもあります。
期待収益率(きたいしゅうえきりつ)
投資家が「この株を買ったら、これくらいは利益が出るだろうな」という、将来期待できる収益のこと。
PERは10〜20倍が適正。
PERが高ければ人気がある。みんなが欲しがっているから、すでに高い値段がついているかもしれないと考えられます。
PERが低ければ人気がない。みんなが良さに気づいていないだけで、お宝発見!かもしれないと考えられます。
PERの考え方
例えば、PER10倍の場合、投資したお金の回収に10年かかるということです。
- 時価総額÷純利益
- 株価÷EPS
- PBR÷ROE
PBRとは株価と純資産を比べて、割安性を判断するもの
PBR(ピービーアール)は、「Price Book-Value Ratio」の略称。日本語では「株価純資産倍率」と言います。
企業の資産面から株価の状態を判断する指標のこと。
基準は1倍で、1倍以下だと割安だと判断できます。
解散価値とも言われ、会社が解散する際には、株主に分配される資産です。
- 時価総額÷純資産
- 株価÷BPS
- ROE×PER
EPSとは1株あたりの利益
EPS(イーピーエス)は、「Earnings Per Share」の略称です。
当期純利益を発行済み株式数で割ると求められます。
株式投資には5つの利益がありますが、こちらで言う利益とは、当期純利益のことです。
- 当期純利益÷発行済み株式数
BPSとは1株あたりの純資産
BPS(ビーピーエス)は「Price Bookvalue Ratio」の略称です。
純資産とは、返済が必要ないお金のこと。
- 純資産÷発行済み株式数
ROEとは自己資本を使ってどれくらい利益を生み出せたのか
ROE(アールオーイー)は、「Return On Equity」の略称です。日本語では、「自己資本利益率」と言います。
自己資本とは、返済が必要ないお金。株主から集めたお金や、会社が稼いだ利益のことです。
逆に、返済が必要なお金とは「負債」と呼び、銀行から借りたお金(借金)のことです。
ROEは、10〜20あれば優良。
- 純利益÷自己資本
- EPS÷BPS
- PBR÷PER
- 売上高利益率×総資産回転率×財務レバレッジ
ROA(総資産利益率)とは?
経営資源である総資産を、どれくらい効率的に使って、利益に繋げているか判断するものです。
総資産とは
- 1年以内に現金化ができる「流動資産」
- 1年以内に現金化できない「固定資産」
- どちらにも該当しない「繰延資産」
に分けられます。
ROAは、5%以上が望ましい。
- 純利益÷総資産
- 売上高利益率×総資産回転率
経営分析のための基礎用語
流動比率とは?
1年以内に返さないといけない借金(流動負債)は、1年以内に現金化ができる流動資産で賄うのが妥当だよね!と考えるもの。
通常150〜200%あれば良い。
- 流動比率=流動資産÷流動負債×100
当座比率とは?
流動負債に対する当座資産の割合のこと。流動比率よりも厳しめに安全性を判断するものです。
流動資産の中でも、特に現金化しやすい当座資産と、流動負債の割合を確認するもの。
通常100%あれば安全性が高い。
- 当座比率=当座資産÷流動負債×100
売上高利益率とは?
売上高に占める当期純利益の割合のこと。
販売する商品の収益力が分かります。
- 売上高利益率=当期純利益÷売上
売上高営業利益率とは?
売上高に占める営業利益の割合のこと。本業の収益力が分かります。
- 売上高営業利益率=営業利益÷売上
財務レバレッジとは?
総資本が自己資本の何倍となるかをあらわしたもの。自己資本比率とは逆数の関係。
- 財務レバレッジ(倍)=総資本÷自己資本
- 財務レバレッジ(倍)=ROE÷ROA
自己資本比率とは?
会社全体の資本(総資本)に対して自分の資産(自己資本)がどのくらいあるのかを表すもの。
数値が高いほど倒産しにくい会社となります。
一般的に40%を超えると安全性が高いと考えられますが、業種によってことなります。
財務レバレッジとは逆数の関係。
- 自己資本比率(%)=自己資本÷総資本(他人資本+自己資本)×100
労働分配率とは?
企業が稼いだ金額のうち社員にどれだけ給料等で分配しているかというものです。
一般的には40〜60%が目安。会社の人件費がどれくらいの割合なのかが分かります。
- 労働分配率=人件費÷粗利
損益分岐点とは?
利益と損失がちょうど0になる値のことです。どれだけ売上を上げると、利益になるかが判断できるものです。
企業には、固定費があるため、売上が0の場合、損失が出ている状態(マイナス)からのスタートとなります。
固定費
何もしなくても、毎月出ていく費用(地代、家賃、人件費、水道光熱費等)
- 限界利益=売上ー変動費
- 限界利益率=限界利益÷売上
- 変動費率=変動費÷売上
- 損益分岐点=固定費÷(1ー変動費率)
- 損益分岐点=固定費÷限界利益率