この記事では社会保障制度(公的保険)、民間保険の見直しについて書いていきます。
皆さんは毎月の保険料にいくらかけていますか?
日本の社会保障制度はとても充実しています。それとは別に民間保険(生命保険、ガン保険、個人年金)などに加入している人がいますがその保険は本当に必要でしょうか?
- いざという時にいくら必要なのか?
- 社会保障からいくら支払われるのか?
把握していますか?
答えられない人はなんとなく不安なので民間保険に入っているという人も少なくないのでは?と思います。
ただ、毎月の保険料の支払いで生活が圧迫されるのは本末転倒ではありませんか?
本当に必要な保険にだけに加入し毎月の支出を抑えて必要な分は貯金をする事がいざという時のリスクに備える事だと筆者は考えています。
社会保障制度とは?
病気、ケガ、死亡、障害、失業などにより困窮する場合には生活に必要な一定の給付が支払われる制度です。大きく分けて医療保険、年金保険、労働保険の3つに分けられています。
1.医療保険について
1-1.会社員で健康保険に加入している場合には次のような項目があります。
●傷病手当金
病気やケガで3日以上連続で休んだ時には、4日めから1日につき標準報酬月額の3分の2が最大1年半を限度に支払われます。
●出産手当金
出産の為に会社を休み給与の支給が受けられない場合、産前42日から産後56日までの期間、標準報酬日額の3分の2が支払われます。
●死亡時
埋葬費5万円
1-2.会社に勤めていない、もしくは国民健康保険に加入の場合
●傷病手当金
なし
●出産手当金
なし
●死亡時
葬祭費 3万円~7万円など自治体により異なります。
1-3.どちらにも共通している項目
●高額療養費
医療費が1か月で一定の上限額を超えた場合、その超えた額を支給してくれる制度で上限は年齢や所得によって異なります。この制度を使用することで月の医療費負担額上限はおおよそ10万円未満となります。
※所得によって支払いの上限額は変わりますがそもそも所得が高い(お金がある人)は貯金をして備えましょう。
例えば病気になってしまい6ヶ月入院した場合、実際には高額な医療費がかかったとしても10万円×6ヶ月で60万ほどで済むということです。
●出産育児一時金
国民健康保険、健康保険加入者が出産したときに支給されるものです。基本支給額は赤ちゃんひとりにつき42万円が支給されますが条件により多少金額が前後する可能性があります。(※条件についてはお住まいの自治体や加入中の健康保険元へ要確認)
2.年金保険制度について
保険料を納付しており一定の条件を満たしているものは万が一の時に次の3つの基礎年金を受け取ることができます。
- 老齢年金
- 障害年金
- 遺族年金
2-1.老齢年金とは?
所定の年齢になると支給される年金の事で国民年金加入者がもらえる老齢基礎年と老齢厚生年金があります。
・老齢基礎年金とは?
国民年金加入者がもらえるもので加入期間に応じて支給される金額が計算されます。
・老齢厚生年金とは?
会社に勤めている方、厚生年金加入者がもらえるもので給与の額や加入期間に応じて支給される金額が計算されます。
2-2.障害年金とは?
障害や病気により生活や仕事に支障が出た場合に支給されるもので障害基礎年金と障害厚生年金の2つがあります。
・障害基礎年金とは?
医師の診察をうけ病気や障害と認定された場合、初診日に国民年金に加入していた方が受けられる年金です。
・障害厚生年金とは?
上記と同じもので初診日に厚生年金に加入している方が受け取れる年金です
支給要件
上記の両方とも
一定の障害の状態にあること
保険料の納付要件を満たしていることが必要となります。
2-3.遺族年金とは?
国民年金や厚生年金加入者が死亡した時に遺族に支払われるもので遺族基礎年金と遺族厚生年金、寡婦年金、死亡一時金などがあります。
・遺族基礎年金とは?
国民年金の被保険者または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡した時にそのものに生計を維持されていた子のいる配偶者または子に支給されるものです。
支給要件
保険料の納付済みの期間が加入期間の3分の2以上あること
死亡日に65歳未満であれば死亡した月の前々月までの1年間のうち保険料の滞納がないことなど
・遺族厚生年金とは?
厚生年金加入者が死亡または厚生年金加入期間中の傷病がもとで初診日から5年以内に死亡した時に、妻、子、孫、夫、父母、祖父母などに支払われるものです。
・寡婦年金とは?
夫が年金を受け取る前に死亡した場合、妻に対して支払われる年金で夫が受け取るはずだった老齢基礎年金の4分の3の額が支給され受給期間は60歳から65歳までの5年間です。
・死亡一時金とは?
夫が死亡した際、妻が受け取れるもので最大32万円です。寡婦年金か死亡一時金のどちらか一方しか受け取れず選択しなければいけません。
3.労働保険について
労働保険は雇用保険と労災保険の2つに分かれており、失業した際に求職者に支払われる失業保険や仕事中に起きたケガ、病気、死亡などがあった場合に支払われる労災保険があります。
皆さんはすでにこれだけの補償がある公的保険に加入しているのです。これらに加えて民間保険に入るのであれば補償内容が被らない保険にだけ入ることをおすすめいたします。
入った方が良いと考える保険
●掛け捨ての生命保険(小さなお子さんや妻がいる場合)
自分に何かあった場合、残された奥さんや子供が生活が困窮しないよう最小限の掛け捨て保険で対応。
●自動車任意保険(対人対物無制限)
車の事故というのはどんなに自分が注意していてもいつ起こるのか分かりません。相手に怪我や障害を負わせてしまったり、最悪死亡させてしまった場合などとても大きな金額が掛かる可能性があります。
●火災保険
自宅を火事で焼失してしてしまうリスクに対応。
など、おおまかな流れの説明となりましたがそれぞれ支給される条件などがありますので自分がどこに該当するのか?支給要件などをきちんと確認しましょう。毎月の出費を抑えてもっと大切なものにお金を使い、みなさんお生活が良くなれば幸いです。
★★基礎用語★★
●被保険者
保険を受けることができる者
●保険契約者
保険会社と保険契約をしている者
●保険料
保険契約者が保険会社に支払うお金のこと
●保険金
保険会社が被保険者に支払うお金のこと
今回は以上となります。おつかれさまでした。