この記事では投資信託の概要、運用方法、手数料、計算の具体例、注意点について説明いたします。
- 投資信託って儲けそうだな!!
- 何もせずに毎月、毎年お金が入ってくる
- おこずかいになる
- プロが運用してくれるので安心
なんて事を考えている方、注意です!!営業マンから進められた商品をそのまま購入してはいけませんよ。
説明された利回りと実際の利回りは異なる可能性があります。
何年も運用した後に気づいてみたらお金が減っていた。なんてことも普通に考えられます。
きちんと自分で計算し自分で判断しましょう。みなさんの大切なお金です。
投資信託とは?
投資のプロに依頼してお金を運用してもらう方法で銀行や証券会社などがあります。
種類としてアクティブ運用やパッシブ運用があり、株式や債権などで資金を運用していきます。
分配金ありと分配金なしがあり、最近では毎月分配型が人気となっているようです。
アクティブ運用とは?
運用のプロが調査や分析を行い、ベンチマーク(日経平均株価やTOPIX等)を上回る成績を目指して運用する方法です。
パッシブ運用とは?
日経平均株価やTOPIXといった指数に連動するように運用する方法です。
日経平均株価とは?
東証一部に上場している銘柄(約2,000社)のうち225社の株価の平均です。
TOIPX(東証株価指数)とは?
東証一部全体、約2,000社の時価総額合計を計算し指数にしたものです。1968年1月4日時点の時価総額を基準日(100)としています。
アクティブ運用とパッシブ運用の違い・メリット・デメリット
アクティブ運用について
メリット
パッシブ運用より大きな利益を得られる可能性がある。
デメリット
パッシブ運用と比べての運用のための手数料が高い。成績は運用担当者の実力にかかっている。
パッシブ運用について
メリット
アクティブ運用に比べ手数料が安い
デメリット
日経平均平均株価やTOPIXといった指数に連動した成果を目指す運用方法なので、市場が動かないと大きな利益は見込めない。
アクティブ運用とパッシブ運用はどちらが良いのか?
アクティブ運用の場合、運用担当者によって成果が変わります。実力がある人を見つけられれば利益は上がりますが、投資なのでもちろん損をする事もあります。
パッシブ運用はアクティブ運用と比べて手数料は低いですが、市場の状況により成果が左右されますので市場次第ということになります。
投資信託にはどのような手数料がかかるのか?
- 購入手数料(販売手数料)
- 信託財産留保額
- 信託報酬
- 監査報酬
- 売買委託手数料などがあります。
購入手数料(販売手数料)とは?
投資信託を購入する時に販売会社へ支払う手数料です。購入金額の1〜3%が一般的。
信託財産留保額とは?
投資信託を解約する時にかかる費用です。
信託報酬(運用管理費用)とは?
投資信託を運用してもらっている間の手数料で、運用管理費用とも呼ばれています。手間賃という感じです。
監査報酬とは?
投資信託を運用している時にかかる費用です。運用元が公正に行われているかをチェックするところがありそれにかかる費用となります
売買委託手数料とは?
投資家が支払う費用のことで、運用を任されたプロは株式や債権の売り買いを行いますがその際に手数料が発生します。
上記をまとめると3つの費用に分けることが出来ます。
❶購入時にかかる費用
・購入手数料(販売手数料)
❷運用中かかる費用
・信託報酬(運用管理費用)
・監査報酬
・売買委託手数料
❸売却時にかかる費用
・信託財産留保額
計算の具体例
投資信託の保有期間4年
購入手数料(販売手数料)3%
信託報酬(運用管理費用)2%
監査報酬0.2%
信託報酬留保額0.2%の場合をみていきましょう。
購入手数料+信託報酬+監査報酬
3%+2%+0.2%=5.2%
2年目
信託報酬+監査報酬
2%+0.2%=2.2%
3年目
信託報酬+監査報酬
2%+0.2%=2.2%
4年目
信託報酬+監査報酬+信託報酬留保額
2%+0.2%+0.2=2.4%
1~4年分の手数料を足し保有期間(4年)で割る
(5.2%+2.2%+2.2%+2.4%)÷4=3%
1年間の手数料は3%と計算できました。
つまり毎年3%以上の成果をあげないと資産は減り続ける一方となってしまいます。
注意点について
同じ商品でも依頼先によって手数料が異なります。おなじ商品を買うのであれば手数料が安いものを選びましょう。
たった1%の違いだったとしても長期間運用すると大きな差額になってしまいます。
計算の具体例
100万円を毎年5%で運用した場合
会社A 年間手数料 1%
会社B 年間手数料 2%
保有期間 | 会社A(手数料1%) | 会社B(手数料2%) |
1年
|
104万
|
103万 |
5年 | 112万 | 116万 |
10年 | 148万 | 134万 |
15年 | 180万 | 156万 |
20年 | 219万 | 181万 |
ざっくりとした計算ですが手数料1%の違いで利益に40万円近くの差がでています。
運用期間が長期になるほどこの差額が大きくなるため手数料はなるべく安いものを選択しましょう。
また、上記の例は保有中の手数料のみで計算しましたが実際には購入する時にかかる購入手数料や売却する時にかかる信託報酬留保額もありましたね。
こちらもあわせて検討する必要がありますのでしっかりと計算しましょう。
今回は以上となります、お疲れさまでした。